むち打ち症は
自動車の追突事故などで起こりやすい
首のケガの1つですが
実はそのうち約40~60%は
慢性化するともいわれていて
受傷から数年単位で時間が経っても
首の痛みや違和感、神経症状などが
残ってしまいます。
そこで今回は
むち打ち症について紹介します。
むち打ち症って?
むち打ち症とは
頭を前後に大きく振られて
首が鞭のような動きをすることで
首周辺の筋肉や靭帯、
頚椎椎間板などを損傷してしまう
自動車の追突事故などで起こりやすい
首のケガの1つです。
症状は損傷を受けているものによって
違いがありますが
首の痛み・動かしづらさや頭痛は
全体的によくみられます。
また、神経や血管などに負担がかかることで
肩~手の痺れ、めまいやふらつきなどを
起こすことがあります。
そして、これらの症状は
受傷した直後よりも
6~24時間後に現れることが多く
時間の経過とともに悪化することもあります。
そのため、むち打ち症が疑われる場合は
受傷直後から約24時間は
なるべく1人になることは避けて
強い症状が出た時に
すぐに対応できるようにしておきましょう。
どうして慢性化しやすいの?
むち打ち症の慢性化しやすく
全体の約40~60%ともいわれていて
“ケガは治っている”のに
痛みや違和感などの症状が
長期間残り続けてしまいます。
その大きな要因は、首の不安定化です。
靭帯や筋肉の損傷や
長期的な安静によって筋力が低下することで
首の関節が不安定になってしまうと
その関節周辺の靭帯や筋肉はもちろん
関節周囲のさまざまな組織への負担が
大きくなってしまいます。
それにより
ケガの修復に時間がかかってしまったり
ケガの修復後も負担がかかり続けることで
痛みや違和感などが起こりやすくなってしまいます。
また、痛みなどの症状によって
首に過度な緊張が起こることで
血流が低下して痛みが起こることもあります。
そして、大きな事故などによって
ケガ負った場合には
精神的なストレスも大きく
首や頭部の症状を悪化させたり
長期化させてしまうこともあります。
慢性化を防ぐ or 改善するには?
むち打ち症が慢性化する
大きな要因は首の不安定化なので
首周辺の運動によって
首の安定を高めることが大切です。
ただ、1つ注意点があって
首周辺の運動によって
筋肉痛などの筋疲労が起こると
それに伴い、一時的に頭痛などが
起こりやすくなるので
軽い運動を少しづつ取り入れるようにして
運動後はストレッチをして
回復を促すようにしましょう。
また、不安定の状態のときに
急激に首の動きを改善してしまうと
余計に負担が大きくなってしまうので
矯正や過度な首周りの施術は
避けた方がいいでしょう。
そして、首をケガすることで
背中や胸部、肩回りなどの首から近い所は
その影響を受けて疲労の蓄積や
柔軟の低下が起こりやすくなります。
これによって
ケガの修復・回復を長引かせたり
首の不調が残りやすくなってしまうので
背中・胸部・肩のストレッチや
必要であればマッサージ受けるなどして
できるだけ疲れを溜めずに
柔軟をキープすることも大切です。
もし、精神的な要因も考えられる場合には
一度専門医に診てもらうなどして
心のケアも同時に行うようにしましょう。
最後に
首の前面の筋肉は
むち打ち動作に対応できるほど
強度が十分でないこともあり
かつ、ストレートネックや猫背など
首周辺の姿勢に問題がある場合は
さらにこの筋肉が衰えてしまっていて
むち打ち症を起こしやすく
より慢性化のリスクも高くなります。
むち打ち症を経験した方はもちろんですが
首の姿勢(状態)に問題がある場合には
首周りの運動をより入れて
首周辺や頭部の不調が
起こりにくくなるようにしましょう。
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