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不安障害(Anxiety disorders)

更新日:2023年11月10日

"不安障害" と聞いて

みなさんはどんな状態を想像しますか?


「不安」という言葉から

"不安な気持ち" を持った状態だということは

想像しやすいと思います。


ですが、不安障害は

そんな感情を抱くだけでなく

身体的な症状まで出てきてしまいます。


また、不安障害は

その症状が起こる対象や場面、

きっかけなどによって

いくつかに分類されています。


そこで今回は "不安障害" について

簡単に紹介します。




不安障害って?

不安障害は日常の中で抱く不安感が

異常に強くなることで

心拍数の上昇や発汗、震えなど

身体的な症状が出てしまい

場合によっては気絶をしてしまうなど

日常生活に支障をきたしてしまうこともあります


不安障害には

特定の状況によって起こる

社会性不安障害(恐怖症)や分離不安障害

○○恐怖症のような

閉所恐怖症や高所恐怖症、先端恐怖症

また特定の出来事が原因で発症する

心的外傷後ストレス障害(PTSD)などがあります。


このように特定の "何か" に

極度の不安感/恐怖感を感じることで

発作が起こるものが多いですが

パニック障害や全般性不安障害のように

日常の何気ないちょっとした不安感などが引き金となり

自分でも予期せず発作が起こるものもあります。


不安障害の多くは幼少期から始まっていて

成人以下で15~32%、大人でも4人に1人

不安障害を持っているとも言われています。


そして、不安障害を抱えている人は

別の不安障害やうつ病などの気分障害を

併発していることが多いため

完治するケースはとても少なく

多くの人がこれらの障害とうまく付き合いながら

生活を送っています。



不安障害って改善できないの?

先ほども紹介したように

不安障害を抱えている人の多くは

その他の精神疾患を同時に抱えていたり

また、脳内の神経システムの変化(Neuroplasticity)によって

その構造や働きが変わってしまっていたりするので

完治することがとても難しいと言われています。


では、改善することもできないのでしょうか?


そんなことはありません。


不安障害や気分障害は

薬を用いた薬物療法をはじめ

認知行動療法(CBT: cognitive behavioural therapy)など

さまざまな治療法で症状の緩和や改善がみられています。


そしてほとんどの場合が

1つの治療法だけをするのではなく

いくつか治療法は組み合わせて行うことで

より効果的に治療を行っています。


ただし、症状の度合いにもよりますが

不安感やそれに伴う症状の緩和は容易ではないので

短期間で改善することは基本的にできません。


さらに、不安の対象となるものが

病気などの健康状態によるものや

職場や家庭環境など

すぐに変えられない状況などの場合には

まずはそれらを解決/変化する必要があるので

長い目で治療に取り組む必要があります


また、認知行動療法や運動療法のように

本人の積極的な取り組みが不可欠な治療法は

その人の健康状態や精神/心理状態によっては

適応しないこともあるので

その時その時に合った治療法で

改善を試みる必要があります。



オステオパシーにできることって?

不安障害の症状の1つに筋肉の緊張があります。


人は不安や恐怖を感じた時

無意識に身体に力が入ってしまいます。


筋肉だけに限らず、身体のハリやコリは

痛みや侵害刺激の脳への信号伝達を強めてしまい

不安などの負の感情を誘発しやすい状態

してしまうと言われています。


そのため、マッサージや

ストレッチテクニックなどを用いて

身体/筋肉の緊張を取り除くことで

それらを緩和することができます。


また、人に触れることにより

心拍数や血圧の低下などのリラックス効果や

不安軽減効果もあるとも言われています。


ただし、PTSDや対人恐怖症など

知らない人/異性に触れられることに

不安/恐怖を感じる場合もあるので

オステオパシーが適さないこともあります。



最後に

子どもから大人まで

幅広い年齢の人で見られる不安障害は

その発作を引き起こす状況や対象の物などによって

さまざまな種類があり

また、その対象の状況/物がなければ

基本的に問題なく生活を送れる人から

日常生活がままならず

社会から一度距離取る必要がある人など

症状の度合いも人それぞれです。


不安障害や気分障害のような精神疾患は

いつ誰にでも起こり得るもので

完治や改善はもちろん

予防/対策もとても難しいです。


ですが、薬物療法など

特別な資格を必要とする治療法を除いた

治療方法は予防/対策としても

活用することもできますし

不安障害だけに限らず

その他のさまざまな病気や身体の不調の

予防・改善にもなるので

できることから取り入れてみてください。

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