みなさんは、
「なぜかわからないけど
秋~冬にかけて気分が沈んでしまう」
と感じたことはありませんか?
それ、季節性うつ病かもしれません。
今回は、その季節性うつ病について紹介します。
季節性うつ病って?
季節性うつ病とは
季節によってうつ状態になることを言います。
この季節性うつ病は
ほとんどの場合、秋~冬にかけて発症し
春~夏にかけて改善されていきます。
特徴としては
・過去最低2年間、同じ季節にうつ状態になる
・非季節性うつ病を発症していない
・その季節が過ぎるとうつ症状がなくなる
の3つがあります。
また症状としては
・気分の落ち込み
・過眠症(寝すぎてしまう)
・過食(食べ過ぎる)
などがあり
うつ症状は軽度~中等度であることが多いです。
季節性うつ病の原因は
主に日照時間が短くなってしまうことだと言われています。
冬になると
日の出が遅く日の入りが早くなるので
仕事や学校などの行き帰りの時には
日が出ていないという方も多いのではないでしょうか。
日に当たらないと
体内にあるメラトニンという物質が減少してしまい
うつ症状を引き起こしてしまいます。
またこの季節性うつ病は
比較的若い女性に多いと言われいます。
どうやって改善・予防ればいい?
季節性うつ病の場合は
原因が日照時間の低下によるものが多いため
光線療法(BLT: bright light therapy)が
効果的だと言われています。
この光線療法は
1~2週間、1日2~4時間明るい明りに当たることで
うつ症状が軽減されると言われています。
この光の明るさは
2500luxもしくはそれ以上と言われているので
少し曇っている時
もしくは晴れている時の屋外の明るさで
効果が得られると思います。
光線療法を行う時間帯は
夕方よりも午前中の方がいいと言われることがありますが
特に時間帯によって効果に差がないので
自分が一番気分が軽くなる(効果を感じる)時間帯で
大丈夫だと思います。
もう一つの方法が軽度の運動です。
1日1~2時間の有酸素運動を約2週間行うことで
うつ症状が約50%軽減すると言われています。
普段リラックスの方法として
音楽を聴いたり読書をされる方もいると思いますが
季節性うつ病に関しては
上記の運動時間数これらを行っても
気分の改善は見られず
むしろ季節性うつ病でない人でも
気分の落ち込みがみられるとも言われています。
また、すでに季節性うつ病になっている場合には
光線療法と運動を行う前に
Wake tharapy(意図的に睡眠不足状態にする)を
事前に行うことで
それらの効果が上がると言われています。
このWake therapyは単独で行っても
季節性うつ病に対しては効果がありますが
持続性がないので
光線療法や運動によって
効果を持続させる必要があります。
ただし、慢性的な睡眠不足は
非季節性うつ病の原因の1つでもあるので
専門医の指導のもとに行ってください。
光線療法や運動は
日常の生活の改善や少し意識して行うことで
自分で簡単に行えるので
予防として日常に取り入れることができます。
もしこれらによって改善が見られない場合には
専門医に相談して
より詳しい方法を聞いてみてください。
最後に
普段自分には関係ないと思っている方も
季節性うつ病になってしまう可能性は十分にあります。
普段の生活を改善したり
少し意識して日に当たったり運動をしたりして
予防をしていきましょう。
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