top of page

摂食障害(Eating disorders)

執筆者の写真: trefle osteotrefle osteo

私たちが生きていくうえで

とても大切な行為の”食事”ですが

日々のストレスなどから

”食事”に対して過度に意識いてしまい

拒絶をしてしまったり

逆に欲求が抑えられなくなってしまう方も

少なくありませんよね。


摂食障害には主に

神経性無食欲症(拒食症:Anorexia nervosa)

むちゃ食い障害(過食症:Binge eating disorder)

神経性大食症(Bulimia nervosa)

の3種類があり

症状の進行状態や期間によっては

命に関わることにもなります。


摂食障害を発症する要因はさまざまで

とても複雑な精神疾患の1つですが

今回は簡単に紹介していこうと思います。




3つのタイプの摂食障害の違いは何?

神経性無食欲症はいわゆる拒食症で

自分の体重や体型に対して過度に関心を持ち

体重が増加することへの不安から

”食べる”という行為に対して

極度な嫌悪感を抱き拒絶をすることにより

体重が極端に減少してしまいます。


むちゃ食い障害、すなわち過食症は

繰り返しの過食行為があり

体重や体型への関心度合いは人によって異なります。


神経性大食症では、拒食症同様に

自分の体重や体型に過度に関心を持ちながらも

自己制御不能な過食を繰り返しますが

体重の増加への不安から

食べた後の自発的に嘔吐などが特徴的です。


また、上記の3つの診断基準に満たないものは

OSFED(Other specified feeding or eating disorder)と

位置づけされます。



摂食障害の原因って?

最初に少しお話ししましたが

摂食障害の発症にはさまざま要因があり

それゆえに原因追及はとても困難です。


おそらく、「摂食障害の要因」として

多くの方が最初に思い浮かべるのは

性格的、精神的要因なのではないでしょうか。


完璧主義者や強迫観念がある人

報酬や罰に対して過敏な人などは

摂食障害を発症するリスクを高めたり

すでに発症している人の摂食障害を

維持するリスクがあると言われています。


食べることや体重、体型に対して

過度に関心があることも

摂食障害を引き起こす要因の1つとなりやすいです。


また、思春期前の子どもの場合には

うつ状態の悪化により

食べることの自己コントロールができなくなる

可能性があるとも言われています。


さらに、幼少期に長期にわたって

強迫行為が見られた場合には

そうでない人に比べて

約6倍も摂食障害になるリスクが

高くなるとも言われています。


そして、摂食障害には

環境も大きく影響していると言われています。


例えば、親の死や

親の不倫による略奪などの家庭環境

子どもの過食症のリスクを高めたり、

思春期の女性はルームメイトなど

一緒に生活を送る人の食生活に影響を受けて

過食や自発的嘔吐を行いやすくなったりすると

言われています。


また、男女かかわらず

過去に虐待や暴行を受けたことがある場合

摂食障害を発症する要因となることがあります。


これらの環境要因には

環境による精神的ダメージが

大きく関わっている印象ですが

実は、遺伝子的要因が

環境によって摂食障害を誘発する

遺伝子・環境相互作用:Gene environmental interaction

可能性があるとも言われています。


さらに、女性の場合は

ホルモンの影響

妊娠中に一時的に摂食障害を起こすこともあります。


その他にも、妊娠中の母親の過度な不安感

妊娠18週時の母体の血清中のビタミンD値が低いなど

胎児期の母体の環境によるものや

妊娠/出産時の父親の年齢が高いほうが

子どもの摂食障害のリスクが

高くなるとも言われています。



摂食障害は脳にも悪影響を与える⁉

摂食障害は重度になると

命にかかわるほど重大な精神疾患の1つですが

摂食障害を患っている人の特徴として

脳への変化が指摘されています。


摂食障害、特に神経性無食欲症を

患っている人の脳では

さまざまなところで灰白質の萎縮がみられ

食欲や報酬を感じたり

感情や自己をコントロールするエリアで

顕著にみられます。


また、長期的な摂食障害は

脳内で神経適応を起こす可能性があり

それによって

摂食障害をより長期化させてしまう

恐れもあります。



最後に

さまざまな要因が

複雑に絡み合って発症する摂食障害は

精神/心理的や環境的な何かがきっかけで

誰にでも起こりうる精神疾患です。


遺伝子レベルや幼少期の出来事など

現状、自分では

どうしようもならないこともありますが

精神的/心理的ケアや生活環境など

意識して改善することで

発症のリスクを下げることもできるので

ぜひ小さなことからでいいので

自分のケアを日常に取り入れて下さい。

Commentaires


  • ライン
  • Facebook
  • LinkedIn

©2022 by trefle osteo. Proudly created with Wix.com

bottom of page