肩の動きの改善には、MET×PRがおすすめ!
- trefle osteo
- 5月27日
- 読了時間: 3分
更新日:5月30日
肩関節は構造的にとても不安定で
かつ日常的にも運動の多い関節なので
周辺の筋肉は疲労を蓄積しやすく
筋肉の柔軟や筋力バランスが崩れることで
関節の位置関係が変化してしまったり
不安定性が高くなってしまうことで
動きに制限がかかったり
運動時に痛みや違和感を生じやすくなります。
そこで今回は
肩の動きの改善を促すMETとPRについて紹介します。
METとPRって?
MET (Muscle Energy technique) と
PR (Positional Release) はともに
筋肉のハリ・コリを和らげるテクニックで
筋肉の柔軟低下によって
関節運動に制限がかかっていた場合は
これらを使うことでその制限の緩和を図ります。
この2つの大きな違いは
METは施術を受けている人に
“力を入れる↔力を抜く”を繰り返してもらう
能動的な施術方法で
PRはあくまで施術者が身体を動かす
受動的な施術方法です。
そのため、METは施術中に
意思疎通が難しい(寝ている、幼い子供など)場合は
使うことができないので、PRと比べると
使える場面が少しだけ限られてしまいます。
どうして肩にはMETとPRがおすすめなの?
肩はその他の関節と比べて
関節可動域が広い、すなわち不安定な関節なので
その分、筋肉によって関節の安定性を高めています。
そのため、肩の動きが
筋肉の柔軟に影響されていることが多く
それを改善することで肩の動きも改善されたり
また、筋肉の状態が直接的に関係していなくても
筋肉を緩めることで状態が緩和することもあります。
METとPRはOMT
(Osteopathic manipulative treatment/technique)
の中でも筋肉にアプローチをかけるものなので
肩の施術をするときに効果的です。
また、METの動き(筋肉の収縮)に合わせて
関節を動かすことで関節自体の動きの改善も
サポートしてくれます。
PRにおいても、筋腹とよばれる
筋肉が盛り上がっている(太くなっている)部分が
関節周辺に位置していて触知しやすいので
施術をしやすく、METより局所的に
アプローチをかけることができるので
筋肉のハリやコリの強い部分に使うと効果的です。
肩に使う場合はどうやって使う?
肩の施術に用いるときに
まず確認しておかないといけないのは
肩関節(上腕骨骨頭×肩甲関節窩)、
肩甲胸郭関節、鎖骨(肩鎖&胸鎖関節)の3つの動きです。
これらの関節自体の動きが
低下している場合は、METを用いながら
それらの関節の動きを促します。
逆に、関節自体の動きには問題はないけど
筋肉の柔軟低下によって
関節の動きが低下している場合には
METとPRのどちらか、もしくは両方を使って
筋肉のハリやコリの緩和を図ります。
注意点としては
強い痛みや不快感/違和感を伴うと
無意識的に力が入ってしまい
筋肉が緩みにくくなるので
コミュニケーションを取ったり表情を観察しながら
なるべく痛みや不快感/違和感の
起こらない範囲内で行うことが大切です。
また、変形性関節症に対する施術のように
施術の目的が “改善” ではなく“維持” の場合には
無理に力を加えたり動かしたりせずに
肩の様子を見ながら行うことも必要となります。
最後に
肩は、その周辺の筋肉バランスの乱れで
姿勢が悪くなってしまうことで
動きに影響が出てしまうことも多く
その原因は基本的には筋力不足・運動不足と言われています。
ただ、筋力の改善には時間がかかるため
施術をうまく取り入れて
疲労やダメージの蓄積を避けることで
状態を緩和したり悪化の予防にもなるので
肩の動きを改善したい場合は取り入れてみてください。
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