top of page

Rib raising

執筆者の写真: trefle osteotrefle osteo

今回は自律神経をターゲットにした

Rib raisingについて紹介します。




Rib raisingってどんなテクニック?

Rib raisingは

STM(Soft-tissue massage)とArticulationを

組み合わせたダイレクトテクニックです。


ターゲットは

肋骨と胸椎(背骨)の関節(肋横突関節)部分で

仰向けや座った状態で施術を行います。


このテクニックでは

肋横突関節の動きを改善することはもちろんですが

肋横突関節付近には

交感神経節(神経細胞が集まっている部分)があるので

自律神経を整える目的でも利用されます。



どんな時に使うの?

Rib raisingは

肋横突関節の動きを改善する効果があるので

肋骨の動きが悪くなっている場合

使われることが多いです。


肋骨の動きが悪くなると

呼吸がしづらいと自覚することもありますが

自分では気づかない間に

呼吸が浅くなってしまっていることもあります。


呼吸が浅くなってしまうと

一度に身体に取り入れられる酸素の量も減り

また吐き出せる二酸化炭素の量も少なくなるので

全身に酸素が十分に届けられなくなり

疲れが取れにくくなったり

頭痛が出やすくなったりします。


また、肋骨の動きが悪くなると

首回りの筋肉(斜角筋など)や横隔膜が

必要以上に働かなくてはいけなくなるので

首回りのコリやハリ、それに伴う頭痛や

全身の血液やリンパなど体液の循環の

妨げとなってしまいます。


そのため、肋骨の動きを改善することで

これらのようにさまざまな身体の不調を

改善するきっかけになります。


さらに、肋横突関節付近には

交感神経節が並んでいます。


交感神経は自律神経のひとつで

肋横突関節の不調や

またその周囲の状態が良くないことで

交感神経節を刺激してしまい

自律神経の乱れを引き起こしてしまうかもしれません。


自律神経のバランスが崩れると

リラックスしにくくなって

疲れが取れなくなったり

体調を崩しやすくなるだけではなく

精神的な健康も損なわれてしまいます。


また、持病がある方は

その持病の症状が悪化したりする

可能性もあります。


Rib raisingは肋横突関節以外にも

その周辺の皮膚や筋膜、筋肉などへの

アプローチも同時にできるので

自律神経の乱れの改善を促すテクニックにもなります。


例えば、呼吸器系の疾患(肺炎や喘息)を

持っている方の場合には

Rib raisingを含む自律神経やリンパをターゲットにした

テクニックを施すことで症状の軽減がみられます。


もちろん、持病を持っている方は

それに特化した治療を受けることは大前提ですが

OMTを補助治療として取り入れることで

もともとの治療の効果を高めたり

それによって治療費の削減や

入院期間の短縮などの効果があると言われています。



どんなことに気を付けたらいい?

このテクニックでは

肋横突関節周辺に指圧を加えるので

その周辺の急性のケガ(骨折や捻挫など)がないことを

確認する必要があります。


また、ケガはなくても

指圧によって強い痛みや不快感を感じた場合には

ただちに施術を止めください。


呼吸器系の疾患を持っている方に施術を行う際には

施術中と施術後の容態に気を配る必要があります。


施術中に症状の急激な悪化などの

異常が生じた場合にはただちに施術をやめましょう。


COPD(慢性閉塞性肺疾患)を患っている方の場合

施術を行った約30分後から

症状が一時的に悪化することがあるので

施術後は待合室などで待機をしてもらい

症状の急変などが起こった時に対応できるようにしましょう。


また必要であれば

かかりつけの病院/専門医に診てもらいましょう。



最後に

STMとArticulatory techniqueを組み合わせた

このテクニックは

肋骨の動きの不調はもちろん

自律神経の乱れに対しても

効果のあるテクニックなので

「呼吸しづらいな」や

「最近リラックスできにくいな」など

自覚症状がある方は

オステオパシー治療を受ける際には

要望してみてください。

Comments


  • ライン
  • Facebook
  • LinkedIn

©2022 by trefle osteo. Proudly created with Wix.com

bottom of page