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仙腸関節の動きが悪い時、どんな施術が効果的?

仙腸関節は身体の上下からの衝撃緩衝や

上半身と下半身の動きを反対側へ伝えて

身体全体の動きのバランスを取るために

とても重要な役割があり

この関節の動きが悪くなることで

近くにある腰や股関節はもちろん

長期間続くことで身体のいろんなところに

悪影響を与えてしまいます。


そこで今回は、仙腸関節の動き改善するときに

どんな施術方法が効果的なのかを紹介します。



まずは仙腸関節の動きを知る!

仙腸関節は左右の腸骨と

真ん中の仙骨とでできている関節で

腰の下の方で左右に1つずつあります。


そして、この関節の動きは

仙骨上の腸骨の動き

腸骨上の仙骨の動きで少し異なります。


よく骨盤の動き(歪み)で注目されるのは

仙骨上での腸骨の動きで

「骨盤が開いている」や

「骨盤が上下にズレている」などと

言われることが多いと思います。


仙骨上の腸骨の動きは

前後の回転と前後の屈曲(inflare, outflare)、

そして上下・前後のスライドの4つがあります。


仙腸関節
仙腸関節
仙腸関節

腸骨の動きは

股関節の動きに連動していて

股関節の屈曲伸展で回転運動、

内外旋で前後の屈曲の動きが起こります。


スライドの動きは

股関節の動きというよりも

脚から伝わってきた衝撃によって動くので

例えば歩く、走る、跳ぶなどの着地の時には

下から突き上げられるような力が加わるので

上に向かってスライドをして

股関節を直角に曲げた状態で

膝を前からぶつけたりすると

後ろに向かってスライドします。


反対に、腸骨上の仙骨の動きは

前後回転と上下のスライドで

腰の前後屈で回転運動が起こり

足で着地をした時の重力で

下に向かってスライドが起こります。


仙腸関節
仙腸関節














また、腰の捻りの動きは

仙骨にも伝わるので

仙骨の左右の回転によって

腸骨上で前後にスライドもします。


ただ、いずれの動きにしても

仙腸関節の可動域は約2㎜程度と狭いので

必要以上に動かすことで

捻挫になることがあるため注意が必要です。



どの施術が効果的?

仙腸関節の動きの改善に

どの施術が効果的かは何が原因かによって異なります。


OMTの中で使われるのは

主にMETBLTMobilisationHVLAの4つです。


もし仙腸関節の動きの悪さが

筋肉の柔軟低下によるものであれば

METを腰~股関節にかけて使うことで

動きの改善を図ります。


また、局所的に筋肉に緩みを出したい時には

PRを使ってより筋肉のハリ/コリを取り除こうとします。


もし仙腸関節の動きの悪さが

靭帯もしくは関節周囲の軟部組織の

柔軟低下によるものであれば

BLTを仙腸関節周辺に使うことで

動きの改善を図ります。


MobilisationとHVLAは

関節周囲の筋肉と軟部組織の両方を

ターゲットとして使うことができるので

原因が筋肉でも関節周囲の靭帯/軟部組織でも

使うことで動きの改善を図ることができます。


Mobilisationは関節の抵抗が強かったり

身体の力を抜くのが苦手な人に施術をするときに

導入として取り入れると

関節周辺の過度な緊張を取り除くことができます。


また、HVLAはOMTにおいては

“最終手段”的な役割で

やりすぎてしまうと(高頻度・長期間)

逆に関節の捻挫や不調を引き起こしてしまうので

HVLA以外の施術で改善が見られない時に使う

程度にしていた方がいいでしょう。


いずれにしても、

仙腸関節は関節自体の動きは小さく

腰と股関節の両方の影響を大きく受けているので

いくつかの施術を組み合わせることで

多角的にアプローチをした方が

より関節の動きは改善されやすくなります。



最後に

普段意識して使わない仙腸関節は

自分で動きがいいか悪いかは判断出来ないので

腰痛や股関節/鼠径部痛などのように

腰や股関節周辺に不調が出て

確認してもらうことではじめて認識できます。


特に、コルセットなどで長期間固定していたり

体幹の筋力と柔軟が低下している場合は

仙腸関節の動きや位置関係に

問題がある場合も多いので

腰~股関節に不調がある時には

仙腸関節も確認をするようにしましょう。

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