膝のお皿の下に痛みが…。それ膝蓋腱炎かも!
- trefle osteo
- 8 分前
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膝のケガというと
ランナーやジャンパーなど
競技としてもしくは競技の特性上
走ることや跳ぶことが多い
スポーツ/運動をしている人に
起こりやすいイメージがあると思いますが
膝蓋腱炎もその1つです。
そこで今回は膝蓋腱炎について紹介します。
膝蓋腱炎って?
太ももの前面には
大腿四頭筋という大きな筋肉があり
股関節を曲げる (膝を上げる) 働きと
膝を伸ばす働きがあります。
大腿四頭筋は4つの筋肉の総称で
膝周辺で1つの束になり
最終的に腱となって脛に付いていて
膝蓋骨 (膝のお皿)から脛にかけての腱を
膝蓋腱といいます。
この膝蓋腱には
股関節や膝関節の曲げ伸ばしの際に
張力 (引っ張る力) が加わり
その曲げ伸ばしの力が強いほど
膝蓋腱への負荷は大きくなります。
そしてこの負荷が大きすぎて
膝蓋腱がダメージを起こすことで
炎症が起きた状態のものを膝蓋腱炎といいます。
膝蓋腱炎を引き起こすと
膝蓋骨から脛の間に
痛みや熱感、腫れが発生して
股関節や膝の曲げ伸ばしによって
それらの症状が強くなるので
場合によっては歩行困難など
日常の動作にも支障が出ることがあります。
どんな人に起こりやすい?
膝蓋腱炎を起こしやすい人の特徴として
まず挙げられるのは、走ること・跳ぶことが多い
スポーツや運動を頻繁にしていることです。
これは、先ほどの説明でも紹介しましたが
走る・跳ぶという動きは
膝蓋腱への負荷を大きくする上に
スポーツ/競技のような環境では、これらの動きを
より速く・より強くすることが求められるので
その分、膝蓋腱への負荷は大きくなります。
そのため、走ることが競技となっている陸上競技や
ダッシュや瞬発的な移動を繰り返す
サッカーやラグビー、バスケ、
ジャンプを繰り返すバレーボールなどは
膝蓋腱炎が起こりやすいスポーツとなります。
また、これらのスポーツ/運動をしていなくても
太ももの筋肉や股関節・膝関節の柔軟が
低下してしまうと膝蓋腱炎になりやすくなります。
関節が硬くなったり
お尻や太ももの裏が硬くなることで
関節を動かすために必要な筋力が大きくなりますし
大腿四頭筋が硬くなることで
筋肉が伸びない代わりに
腱を伸ばさないといけなくなるので
その分膝蓋腱への負荷も大きくなります。
座った状態で過ごすことが多いなど
股関節や膝関節を動かすことが少ない人は
柔軟が低下していることが多く
膝蓋腱炎になりやすくなっている可能性があります。
その他にも、関節リウマチなどの自己免疫疾患や
糖尿病や腎疾患があるなど
慢性的に血流に弊害が生じてしまうと
腱が脆弱化してしまい膝蓋腱炎のリスクが
高くなるともいわれています。
子どもの場合は○○に!?
大人に比べると子どもの方が活動量が多いので
特別、スポーツなどをしていなくても
膝蓋腱炎になるリスクが高いように感じますが
実は子どもには起こりにくいです。
その理由は、成長過程にある骨は
大人の骨に比べると柔らかく
腱へ加わる張力が腱付着部に分散するからです。
そのため、子どもの場合は
膝蓋腱の付着部で骨が剥ぎ取られてしまい
ケースが多いです。
特に、身長が急激に伸びるなど
骨の成長と筋肉の成長があっていない場合は
スポーツなどをしていなくても
オスグッド・シュラッター病を
引き起こすことがあります。
予防や改善方法は?
膝蓋腱炎の予防や改善に大切なのは
大腿四頭筋を中心にお尻や太ももの裏など
股関節周りの柔軟を改善することです。
ウォーキングやスクワットなど
適度な運動でお尻や太ももの筋肉が
凝り固まらないようにしたり
運動後や1日の終わりにはストレッチをして
筋肉と関節ともにしっかり伸ばすことで
膝蓋腱への負荷を減らすことができます。
また、運動やストレッチをすることで
血流が促進されるので
慢性疾患による血流低下がある場合や
疲労やダメージの回復・修復が必要な場合には
膝蓋腱炎のリスクを軽減してくれます。
すでに、膝蓋腱炎の疑いがある場合には
走る・跳ぶなど膝蓋腱に負荷がかかる動きは
なるべく控えて安静にするようにしましょう。
触ってみて熱を帯びているようであれば
アイシングをして過度な炎症を抑えて
大腿四頭筋を中心に太ももとお尻の柔軟を
痛みのない範囲で少しづつ行うようにしましょう。
もし、状態の改善がみられなかったり
寧ろ悪化していく場合には
一度整形外科で診てもらいましょう。
最後に
大腿四頭筋は筋力の強い筋肉なので
自覚していなくても凝り固まっていることが
多い筋肉の1つです。
膝蓋腱炎の他にも
姿勢の悪さや骨盤の歪みの要因にもなるので
日々のストレッチに大腿四頭筋のストレッチも
取り入れてみてください。
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