知らず知らずに硬くなってる!? Short hamstring syndromeに注意!
- trefle osteo

- 9月2日
- 読了時間: 4分
肩関節のように
日常的に大きな動きを必要とする関節は
少し動きに制限がかかると
動かしずらさや痛みなどを感じやすいですが
股関節は立ち歩きに不自由がなければ
関節の動きに制限がかかっていることに
気づきにくい関節の1つです。
運動やストレッチなど
股関節をしっかり動かす習慣があると
どのくらいの柔軟があるのかわかりますが
そうでない場合には
腰や骨盤周りを含む下半身に不調が出て
はじめて気がつくということも
少なくありません。
そこで、今回は
股関節の動きの低下の原因になる
Short hamstring syndromeについて紹介します。
Short hamstring syndromeって?
Short hamstring syndrome (SHS)とは
太ももにあるハムストリングという筋肉が
伸張性が低下したり、またそれによって
筋肉が短くなってしまう状態のことです。

ハムストリングは
太ももの裏側に位置していて
大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の
3つの筋肉の総称で
太ももを後ろにあげたり膝を曲げる働きがあり
反対に、太ももを前にあげたり
膝を伸ばすことでこの筋肉は伸ばされます。
そのためSHSになると
筋肉がちゃんと伸びないので
股関節を曲げる動き、特に
膝を伸ばしたまま股関節を曲げる動きの際に
痛みや違和感を感じるようになります。
また、筋肉に力を入れた時にも
違和感などを感じることもあります。
どんな人がなりやすい?
SHSの原因はまだ明確になっていないので
現段階で断定することはできませんが
要因となり得るものをいくつか紹介します。
SHSになりやすくなる要因の1つは
姿勢の悪さです。
姿勢が悪くなると
本来の身体の使い方ができなくなるので
偏った筋肉を使うことになり
使う頻度の少なくなった筋肉は
筋力と柔軟ともに低下してしまいます。
例えば、猫背のように
背中が丸まっている姿勢の場合
腰の反り具合が少なくなってしまい
その分、骨盤が後傾することで
歩幅が狭くなりハムストリングの使い方も
変化してしまいます。
さらに、骨盤が後傾すると
ハムストリングが付いている
骨盤と膝の裏の距離が短くなってしまうので
その状態で長期間過ごすことで
筋肉が短いまま柔軟が低下してしまい
姿勢や身体の使い方を改善した時に
太ももの裏に痛みや違和感を
感じることもあります。
また、姿勢に問題はなくても
長時間座ったままで過ごすことも
SHSの要因の1つと言われています。
デスクワークや長距離移動など
長時間座ったままで過ごすことが多い場合
定期的に身体を動かさなければ
ハムストリングは使われずに
凝り固まってしまいます。
座った時の姿勢は
股関節は曲がっているものの
膝も曲がっているので
ハムストリングは緩みやすくなります。
特に、膝を深く曲げて座ったり
腰が丸まった状態で座っていると
さらにハムストリングは緩みやすくなります。
そして筋肉は、使わなければ
凝り固まってしまいますが
逆に使いすぎても同様のことが起こります。
スポーツなどによる
激しい動きの繰り返しや
過度な運動・筋力トレーニングにより
筋肉のダメージが蓄積してしまうことで
柔軟が低下してしまいます。
また、SHSは女性に比べて
筋肉量や筋力/筋収縮力が強い
男性に多くみられるとも言われています。
予防や改善方法は?
SHSの予防・改善でまず大切なのは、正しい姿勢です。
正しい身体の使い方をするためには
正しい姿勢は必要不可欠です。
まずは普段の立ち姿や座り姿を鏡で見たり
その姿を写真に撮ってもらって
正しい姿勢と普段の姿勢とで比較をして
自分の現状の姿勢を把握しましょう。
そして、正しい姿勢を
自然と維持できるように
筋力トレーニングやストレッチで
筋肉バランスを整えましょう。
長時間同じ姿勢で
過ごすことが多いのであれば
1時間に一度は周辺を歩いたり
屈伸を数回するなどして
定期的に身体を動かすように
意識するといいでしょう。
また、1日の終わりには
太ももの裏をストレッチでしっかり伸ばしたり
週に数回は運動の習慣を作って
ハムストリングをしっかり動かすことで
筋力&柔軟の維持・改善になって
SHSの予防や改善のサポートをしてくれます。
最後に
ストレッチの習慣がなければ
自覚しにくいハムストリングの硬さは
姿勢の改善、ストレッチや運動の習慣などで
予防・改善をすることができます。
ただし、ハムストリングのケガや
その他の問題でも同じような症状が出るので
痛みが強い場合や悪化する場合には
まずは病院で診てもらいましょう。



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